バランスの良い食事とは具体的にどういうこと？

よくバランスの良い食事をしましょうと言われますが
各々のバランスの考えかたは違っています。

病院やいろんなテレビの情報でもバランスは重視されますが
「バランス」という言葉は個人により考え方がちがう曖昧なものです。

食事指導するのであれば具体的に説明してもらいたいところですが
医療者でも一般的な食事指導しかできません。

個々の病態や体調にあう食事指導をしないと
改善してこないのは当然！

食事指導で病気が改善しないと感じている人が多いのです。

 

バランスの意味は？

まずは自分の生活を振り返ってみましょう。
どんな毎日を送っていますか？

朝早くから仕事に向かい肉体労働で夕方までみっちり働く生活
朝は早いけれど一日中パソコンに向かい日光も浴びることなく一日を過ごす。

人それぞれ過ごし方は違いますが基本的なバランスの考え方は同じです。

基本の上に各々の生活に合ったオプションを付ければいいのです。

では基本的なバランスとはどんなものでしょうか？

野菜とお肉と魚、果物に乳製品にご飯にパンをまんべんなく食べることでしょうか？

体に必要な栄養とは？

患者さんの血液検査の結果を見せてもらっていると共通点があることに気がつきました。

病気だから当たり前かもしれしれませんがコレステロールが高いか低いか極端に分かれています。

ちょうどいいくらいの数値の人（LDLが１００くらい）はあまりいません。

タンパク質不足のひとも多くいます。

貧血も目立ちます。

カロリーは足りているけれど栄養は不足している人がとてもたくさんいます。

タンパク質と良質の油が取れていません。

コレステロールが上がるから卵は控えめにするとか
いまだに間違った栄養知識が広まっているために間違った栄養のとり方をしています。

糖尿病の栄養指導でも同じ間違いがありますが、炭水化物が多すぎます。

１日の摂取カロリーの60%程度を炭水化物から取ろうとする為に栄養不足になってしまいます。

食べた食事を栄養として吸収するために大切な消化酵素はタンパク質から作られています。

炭水化物ではありません。ですからタンパク質が大切になります。

胃酸抑制剤を処方されていることが多く（漫然と処方されています）
たんぱく質を取っていても消化がうまくできないために
腸を傷つけてしまいます。

こんな時には肉魚を勧めるのではなく吸収しやすい形のアミノ酸である
お出汁やボーンブロスをメインにとる必要が出てきます。

お米やパンなどの小麦にもたんぱく質は入っていますが
噛むことが少ないので結局未消化で体に入っていきます。

すると肉や魚のように腸を傷つけてしまいます。

おもう一つ、米や小麦に入っているたんぱく質は体に負担をかけてしまいやすい
たんぱく質でもあるので肉や魚、卵のたんぱく質を取って欲しいものです。

今の医療でいわれる栄養バランスとは炭水化物、主に糖質に隔たった食事をバランスがいいといわれ、
実際の糖尿病患者さんに指導されているわけです。

血糖コントロールは確かに炭水化物でするのがやりやすいのですが、
血糖値を維持することばかりに注目された食事指導になっています。

反対に炭水化物を取らないで血糖維持をしようとする食事指導もあります。

消化吸収にがうまくできて（糖尿病という点ですでに問題あります）
糖新生（エネルギーを作り出す力）が問題なくできているのであれば
たんぱく質だけをとることも問題ないでしょう。

たんぱく質は代謝と解毒に大きなエネルギーを必要とします。

ですから糖質制限やケトン食を実践している場合
解毒機能が大丈夫なのか？
しっかり見ていく必要があります。

ここまで考えてのバランスです。

バランスとは食材だけでなく
今の体の機能にあった食材、調理法、食べ方を言います。

ここまで指導してもらえるのであれば病気も改善していくはずです。

バランスは逃げ道⁈

Dr.は栄養を勉強していません。

栄養が病気に及ぼす影響は大きなものですが、
それを知らないがためにバランスという曖昧な言葉で濁してしまいます。

栄養は栄養士に任せていればいいというDr.もいますが、
知識として持っておくだけでも患者さんにおこっている病態の原因かわかるはず…

ですが栄養士も食材の知識のみで
調理法、食べ方など指導できる栄養士はほとんどいないのが現状です。

バランスという考え方がわかれば薬の選択も変わってくると思います。

炭水化物(糖質)ばかり食べて血糖降下剤を何種類も飲んでいるなんて薬代の無駄使いでしかありません。

体を病気にしないために必要な栄養を過不足なく取ることをバランスの良い食事というのだと思います。

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