足の痺れと栄養関係
2021/01/10
足の痺れと栄養関係
足や手の痺れ、冷えに悩んでいる患者さんは多くいらっしゃいます。
受診して薬をもらって、きちんと服用しているにも関わらず
改善しない患者さんがほとんどです。
原因が意外なところにも隠れていることもあるので、
症状が現れている部分だけをみていても改善しないこともあります。
ですので薬を飲んでいるときは症状は治りますが、やめると症状が出てしまいます。
今回は処方薬以外で改善してきた患者さんを紹介します。
✨足の痺れ痛み、冷えの原因は?
足の痺れや、痛み、冷えを感じている患者さんはかなり多くいらっしゃいます。
原因として考えられることは
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・頚椎椎間孔狭窄症
・閉塞性動脈硬化症・末梢性動脈硬化症
直接的は原因だけでなく
・脳卒中
・更年期障害
・顎関節症
など意外なところからくる場合もあります。
病院ではこれらの疾患を見極めた上で診断されます。
これらの疾患が原因ではない場合もありえます。
今回の患者さんのケースはこれらの疾患とは診断されませんでした。
✨血液検査データーが役にたつ?
MRIの検査では異常がみられないとのことで
物理的な原因はここで取り除かれます。
血液検査データーから体の状態を読み取ることはできますし、
見た目も多く情報を教えてくれます。
人間ドックのように簡単な結果しかない場合でも問診と合わせて
かなりの情報が得られます。
血液検査データーからわかることは
①胃腸の状態
②炎症の有無
③溶血の有無
④タンパク質関連
⑤ビタミンB群と肝臓関連
⑥脂質関連
⑦貧血関連
⑧ミネラル関連
⑨血糖値調節障害
⑩自律神経系
⑪酸化ストレス・抗酸化力
⑬ミトコンドリア活性
⑭メチレーションの状態
西洋医学的にみると臓器が壊れているのかどうかの判断材料として使いますが
分子栄養学的には臓器の機能低下がわかります。
この臓器低下状態が続くことでいずれは臓器の故障になり病気が発症します。
壊れるまで放っておくのが病院でよくいわれる【しばらく様子をみましょう】ということになります。
血液検査の数値が少し高くなっている場合はまだ治療の段階ではないので
治療レベルまで症状が悪化するのを待つのが西洋医学です。
この時点ではすでに具合が悪くなっている人も多くいますが、
改善する方法や悪化を予防する方法は誰も教えてはくれません。
分子栄養学ではこの病気と診断されない不調も血液検査データーから読み取ることが可能なります。
✨貧血?
冷えやしびれがある場合に注目したいのは貧血です。
女性には貧血の症状は多くみられますが、血液検査データーをみると
以外にも男性にも多くみられることがわかります。
貧血は鉄が欠乏しているだけではなくB12・葉酸不足も関係しています。
一般的に男性に多いのは鉄欠乏性貧血ではなく、ビタミンB12・葉酸不足からくる貧血です。
女性の場合は毎月相当量の鉄が失われますので、鉄欠乏とB12・葉酸不足による貧血の場合が多いようです。
鉄欠乏
鉄欠乏性貧血の場合ヘモグロビンの数値が参考になります。
男性:15.6~18.3
女性:11.3~15.2
検査会社によって基準値は微妙な違いはあります。
この基準値内であれば貧血とは診断されませんので、鉄剤を処方されることもありません。
注意しないといけないのは貧血だからといって安易に鉄剤を飲むことです。
鉄剤を飲む危険性については別の機会に…
女性であればヘモグロビンの値は14くらいは欲しい数値です。
お母さんのお腹の中にいるとき、お母さんが貧血であれば赤ちゃんの成長に影響が出ます。
生まれてから成長とともに鉄の需要は高まりますが、
成長期に少しずつ鉄欠乏性の貧血が進行していると体調か悪いことが当たり前になっていきます。
少しずつ体調が悪くなっているので自分自身の体調はこんなこんなものだと思い込んでしまうのです。
まして医学的に貧血ではないと判断されやすいので、体調の悪さは見逃されやすいのです。
例えば洗濯物を干すのが辛い、ドライヤーが重くて髪の毛が乾かせない
とかも体調が落ちている目安になります。
ヘモグロビンが14を下回っていると、貧血からくる多彩な症状が現れていることが多いです。
貧血の症状としてはめまい、立ちくらみ、動悸、息切れの他にも
頭痛や
など多彩な症状が現れてきます。
ビタミンB12・葉酸
ビタミンB12・葉酸は赤血球ができるとき最終段階で全身を巡れるように
ちょうど良い大きさにする役割を果たします。
もしB12・葉酸が不足すると通常より大きな赤血球となり末梢血管まで通れなくなってしまいます。
すると酸素や栄養素が体の隅々まで行き渡らなくなってしまいます。
これだけでも冷えの原因になってしまいます。
今回の患者さんもまさしくこの通りでした。
貧血の項目のうちMCVという数値が94でした。
MCVとは赤血球の大きさを表す数値です。
医学的に正常範囲とされているのが79〜100で、
94という数値であればまったく問題ありません。
100を越えれば異常と判断され治療対象となります。
逆に79より低い場合は鉄欠乏と判断されこれも治療対象となります。
分子栄養学的にはどん判断するかといえば
MCVは90くらいがちょうどいいといわれていますので、
94であればB12・葉酸不足と判断します。
医学的な異常値であればすでに臓器は壊れていて病気が進行しています。
分子栄養学的な異常値では機能低下でありまだ壊れているという段階ではありませんが、体には不調を感じたり、何んらかの症状が現れてきています。
MCV94は赤血球が通常より大きくなって末梢まで循環していない可能性があります。
貧血状態ですね…
✨しびれとビタミン
ビタミン不足の本当の原因
医学的な血液検査データーの見方では貧血とは診断されない数値であっても、多彩な不調は現れてきます。
B12・葉酸不足の場合手足のしびれが出てきてもおかしくはありません。
実際に整形外科などで手足のしびれがある場合にB12の薬が処方されることはよくあります。
メコバラミンという成分の薬です。
実際に飲んでらっしゃる患者さんも多くいます。
飲んでる患者さんが皆さんおっしゃることは「飲んでも効果を全く感じない!」
「ビタミンなんか飲んでも気休めにしかならない!」ともおっしゃいます。
ビタミン剤の用法・用量は1日最低限、病気にならないための摂取量がきめられています。
症状を回復するための用量ではありません。
また、吸収にも個人差がありますし、
腸内環境によっても吸収されにくくなるので結果的には効果がないと思われてしまいます。
最近では逆流性食道炎と診断される患者さんが急増しています。
そこで処方される薬は胃酸を抑えるタイプの薬です。
胃酸を抑える薬を飲んでいる人には病気と診断されない不調を起こしている場合が少なくありません。http://amazing-place.net/post-63/
お肉やお魚などのタンパク質を消化するために大切なことは胃酸がしっかり出ていることです。
消化して吸収できる状態にしてはじめて栄養と言えます。
消化できていない食べ物は栄養になるどころか体を傷つけてしまうことさえああります。
食べ物から得るビタミンやミネラルも消化できてやっと吸収できる形に変わるのです。
ビタミンB12も胃酸や内因子がないと吸収できるかたちにならないまま
体から失われていきます。
せっかく飲んだビタミンも他の薬の影響や食べ方次第でまったく効果がないことはよくあります。
患者さんがビタミンを飲んでも何にも変わらないというのはこのあたりに原因があるからです。
✨ビタミン不足はどう補う?
ビタミンB12は貧血に関係しているだけでなく体に不必要なものを排泄する解毒システムにも大きく関わっています。
この大切なビタミンをうまく吸収するためにはどうすればいいのでしょうか?
胃酸不足は大きな障害となります。
胃酸抑制剤を飲んでいる場合は厳しいものがあります。
・よく噛むこと
唾液も出しやすくなりますし、胃酸を出すスイッチとなります。
よく噛まないで流し込むと消化の負担になるだけでなく腸の炎症の原因にもなります。
胸焼け、げっぷ、逆流性食道炎も悪化させてしまいます。
・胃酸の代わりになるもの
食事の時に胃酸の代わりとなる酸性度の高いものを一緒に摂ることがおすすめです。
レモン水、梅干し、酢の物などになります。
ビタミン、ミネラルを上手に吸収させるための一番大切なことですし、一番簡単にできることです。
✨しびれ、痛みの原因のまとめ
しびれの原因の一つに貧血が関係していることを紹介しました。
薬をもらって飲んでいても、吸収できない体かも知れません。
吸収を助ける他の栄養素が足りていない可能性もあります。
原因は多彩な状態が重なっていることが多いものです。
単に薬が効かないのではありません。
薬が効かない体に問題があります。
どうすれば薬の効く体になるのか?
薬局の薬剤師もこのレベルまで指導できると患者さんに頼りにしてもらえると思います。
そこまで指導できればきっと薬のいらない体にできます。
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