カルシウムの勘違い
2021/06/14
カルシウムの勘違い
カルシウム単独では骨は丈夫になれません!
「骨や心臓疾患のためにしっかりカルシウムを取りましょう!」
といわれてませんか?
乳製品には確かにカルシウムがたくさん含まれています。
だからこそ栄養バランスを考えて給食には牛乳が出てきます。
問題はカルシウムは単独では吸収されないことです。
カルシウムを吸収させるためにはマグネシウムは必要です。
カルシウム:マグネシウム=1:1
の割合でないと吸収できないのです。
そこを考えると牛乳やヨーグルトに含まれるカルシウム:マグネシウムは
10:1となりカルシウムはほとんど吸収されません。
カマンベールチーズに至っては20:1となりカルシウムは吸収されません。
確かに乳製品にはカルシウムはたくさん含まれています。
カルシウムをより強化した乳製品も販売されています。
しかしマグネシウム量が少ないためカルシウムが吸収できずに
動脈硬化や骨折率を上げてしまう可能性が高くなります。
乳製品をとるのであれば、マグネシウム豊富な食材を一緒に取ることが大切です。
リン酸塩(多くの食品に添加物として入っています)と一緒に乳製品をとると
カルシウムを排泄しやすくします。
例えばドリンクバーのカフェオレです。
コーヒー自体がマグネシウムを排泄しやすくします。
ドリンクバーではコストを抑えるためにリン酸塩をふんだんに使ったコーヒーが使われています。
リン酸塩がカルシウムを排泄します。
同様のことがコンビニやスーパーで販売されているコーヒにも言えます。
給食などの献立を作る時には
食品の中の栄養素だけしかみていません。
大切なのはどれだけの栄養素が吸収されるかということです。
十分な栄養素が吸収できるように食品の組み合わせを考えて献立を作ることが大切だと考えています。
カルシウムをしっかり取るには
マグネシウムが多く含まれている食材と一緒にとることが重要です。
そう考えると簡単に多くのカルシウムが入っている乳製品より
野菜や魚などから取るほうがより吸収されるのではないでしょうか?
乳製品を取りたい時には
例えばチーズを取るのならマグネシウム豊富なナッツと一緒にとる!
など工夫が必要です!
単独の栄養素を取ることで吸収できなかったり、
排泄を促したりすることことがあります。
健康のために良かれと思っていても逆のことも多い場合があります。
原因不明の不調の場合
栄養素の不足からくることも多いです。
医療者も栄養の専門家でもこのあたりのことは知らないことも多いものです。
食品中に含まれる栄養素のことだけを考えて吸収代謝排泄についてほとんど考えない
栄養指導は効果が現れなくても当然でしょう。